彼の運営するオンラインマガジン、LA Tech Digest (LAテック・ダイジェスト) にはシリコンビーチの情報が沢山詰まっており、彼のサイトを知らない人はこのシリコンビーチでは少ない。
今回は、サンタモニカにあるショッピングセンターのガーデンテラスに座り、彼に現在のシリコンビーチスタートアップや投資家の動向について聞いてみた。
ロサンゼルスVCの最近の傾向
シリコンビーチというと今年Dollar shave clubがUnileverに10億ドルで買収され、NextVRが8000万ドルの出資を受けた事もあり盛り上がりを見せているが、実は過去に比べロサンゼルスのベンチャーキャピタル(以下、VC)事情が少し変わってきている。
過去数年は頻繁にスタートアップ企業へ出資してきたロサンゼルスのVCだが、最近では投資金額を少し下げ、スタートアップを選ぶ基準を高く設定しているようだ。
代表的な例として、ディズニーアクセラレーターや、ドジャーズアクセラレーター、そしてテックスターズヘルスケアアクセラレーターの選考基準が上がってきたよう。
以前は、小さなSeedステージのスタートアップでもチャンスはあったが、今では既に実績のあるスタートアップが参加しているイメージがあるとの事。
結果、今後はスタートアップがエクイティークラウドファンディングサイトでまずは出資を募る傾向が多く見られるのでは無いだろうかと語ってくれた。
ロサンゼルスのスタートアップを取り巻く環境
ロサンゼルス市長のEric Garcetti(エリック・ガルセッティ)氏はテクノロジーや製造業にも力を入れており、スタートアップ企業が生まれやすい環境を作っている。
シリコンバレーからシリコンビーチ(ロサンゼルス)へ移る会社もここ数年多い。
元々ロサンゼルスはシリコンバレーに比べ立地が良い。ビーチもあり山もある。年中気候が良い為、サーフィンなどのビーチライフが楽しめ、山ではキャンピングなど年中楽しめる。
そしてロサンゼルスには国際空港があり、国内だけでなく海外からも多くの人が訪れる。その為、新しいサービスや商品のテストマーケットとしては最高の場所だ。
また、シリコンバレーの物価がどんどん上昇する中、ロサンゼルスも少しずつ高くなりつつあるがシリコンバレーよりはまだ物価が安く、多くの人を受け入れる土地があるのも事実だ。
ロサンゼルスはハリウッドなどのエンターテイメント業界でも有名だが、その他にも航空、宇宙産業、半導体、貿易、そしてデザイン業の拠点ともなっており、多くの分野に特化した人達が集まっている為、シリコンバレーとは一味違ったスタートアップが生まれている。
彼が作った”21 Reasons to move to LA” (ロサンゼルスへ移る21の理由)リストはとても分かりやすいのでここでご紹介しよう。
“21 Reasons to move to LA” (ロサンゼルスへ移る21の理由)リスト
Scottの取材力
マーケティングのプロである彼は、2007年辺りからロサンゼルスのテクノロジーシーンへ注目し、自分で納得そして理解のいかない事は徹底的に取材し記事にしてきた。多くのイベントにも参加し、シリコンビーチのテクノロジーコミュニティーで彼を知らない人は少ない。
彼が書く記事は、ロサンゼルスのビジネス背景を知りたい人達にはとても役立つ内容ばかりなので、ぜひ読んで頂きたい。
特に、ロサンゼルスのテクノロジーについてまとめられたスライドショーはとても分かりやすく、以下のリンクをぜひチェックしてもらいたい。