先日インタビューしたシリコンビーチのスタートアップElegy(エレジー)は、今までに聞いた事の無いサービスを提供する。
創立者のSamuel McArdle(サミュエル・マックアードル)は数年前に親友を亡くし、長い間とてもつらい思いをした。そんな時、同じような思いをしている人達を助けれるサービスは無いかと考えた際に思いついたのがElegyの独自でお葬式計画を立てれるサービスだ。
生きている間からこのサービスを利用し、自分のお葬式場所を探し、棺の購入場所、招待客リスト、招待状、レセプションを行うかなどの計画ができる。そしてビデオやメッセージを残す事もできる。
もちろん、誰も自分の死がいつ来るかは分からない。その為、親族や親友などの信頼できる人がこのお葬式プランを見れるよう設定できるので、万一の際に自分の意志を全て見てもらいお葬式を行ってもらえるのだ。
また実際にお葬式となった場合は、親族より招待客全員にElegyを通じて連絡が行き、招待客がElegyウェブサイト又はアプリにログインする事でお葬式の場所や時間が全てわかるようになっている。その際、Elegy上からお花を送ったり、お金を送ったりという事も可能だ。子供をどうしてもおいていかなければいけないと言う人には託児所を探す事もできる。また、大切な人の死後辛さに耐えられないという人の為にカウンセラーを探せるようにもなっている。
そしてなんとも今の時代に向いたサービスだと思わせるのが、オンライン上の思い出掲示板である。ここでは故人との思い出や写真などを招待客全員でシェアでき、これは一生残る。
近い将来には、銀行口座や遺書、そしてソーシャルネットワークのパスワードなども残せるようなサービスが追加されるそう。
お葬式計画を立てれるサービスというよりはお葬式コミュニティーサービスを提供する会社と言った方が良いのかもしれない。
創立者のサミュエルはフリーランスのウェブデザイナーとして長年活躍しており、いつかは自分で大きなビジネスをしたいと思っていたという。そんな時に見つけたSanta Monica New Techが主催するスタートアップコースを受講し、色々なメンターや投資家との出会い、そしてロサンゼルス商工会議所が立ち上げたテクノロジースタートアップを支援するBixel Exchangeというプログラムに参加する事によりElegyのサービスを作り上げることが出来た。そして多くのミートアップやコンファレンスに参加し色々な人と話し、ネットワークを広げたと語る。アメリカのスタートアップコミュニティーではネットワーキングがとても重要だと言う。
これからは多くの投資家にも会い、そしてピッチイベントにも参加し投資を募っていくようだ。
現在はベータ版を試験的にロサンゼルスで公開しているが、この2、3週間中にオフィシャル版のサービスが公開されるそう。近い将来は多くの地域でも使えるようになるそう。
Elegyサービスは、将来日本でも一般的に使われるサービスになるのではないだろうか。数週間後のローンチが楽しみだ。