―Gengoのサービスについて教えてください。
クラウドソーシングで人力の翻訳を提供しています。現在世界中で、独自のテストをパスした20000人以上の翻訳者が活動しています。対応言語は37カ国語71言語ペア。最初は翻訳テストのみだったのですが、翻訳者数の増加に伴い、選択式の設問5問を4問以上パスした方が、翻訳テストに進み、両方クリアした方だけがGengoの翻訳者となることができます。また、初めての翻訳には必ずスコア式チェックがあり、不十分と判断された場合には、再チェック、スポットチェックを行い、翻訳者の質を確保しています。これはかなり難しいテストで合格率は4%くらいなので、私でも難しいと思います(笑)
―Matthewさんのバックグラウンドを教えてください。
アメリカで生まれ、小・中は日本でインターナショナルスクールに行っていました。高校からU.S.に戻り、ブラウン大学でコンピューターサイエンスと音楽を専攻し、そこからスタンフォードの大学院に行きました。ずっと「音楽と技術を融合させたい」という気持ちがあったので、それを実現できそうな所をいろいろ調べて、日本でSONYに入社しました。
SONY時代は圧縮技術等のオーディオ系の研究開発に携わり、その後プロダクト系に移りました。Howard Stringer会長の時に、本社でバイリンガル人材が必要とのことで、2年ほどSONY全体のポートフォリオ管理等をしていました。
―お気に入りアプリを教えてください。
SmartNewsのような感じなのですがNuzzelというアプリです。これはTwitterやFacebookのフィードを使って、周りの知り合いが読んでいる記事をフィルタリングし、自分の興味ありそうな記事をまとめてくれるので、まとめ読みにはとても便利です。あとはOffice LensというMicrosoftのアプリなんですが、ホワイトボードやドキュメントを体裁良くスキャンしてくれるアプリです。斜めから撮影しても、きちんと正面で画面を認識してくれるので、すぐにそれを共有できます。
―お気に入りのハングアウト場所を教えてください。
一つは恵比寿にあるBAR MARTHA。LPの種類が豊富で、特別なスピーカーから流れる音楽を聴きながら、お酒が飲める所です。大声で笑ったりすると注意されることもあるくらい、音楽好きのための、音楽を楽しむバーです。あとは、Afriのラーメンが好きです。最近、ポートランドにオープンしたと聞いていたので、先日出張の際に行ってきました(笑)。あとは近所にあるNY系のピザを作っているPizza Sliceというお店。少なくとも月1 回は行っています。
―影響をうけた人物を教えてください。
一人はCore Venturesの赤嶺新哉(Shinya Akamine)さん。彼は日本人ですが、幼少からUSで育ち、スタンフォード大学でPh.D.を複数とっているすごい方で、彼自身も過去に4回くらい起業して、現在は自分のファンドをやっている方です。オペレーションと投資家、両方の経験があり、日本好きでもあるので、4~5年前に初めて国内のイベントでお会いして、そこから、仲良くさせてもらっています。良くGengoも使ってくれています。
もう一人は、Darshaun Nadeau (HubNami Co-Founder/CEO)といって、大学時代に日本に来て、WEB系ビジネスを起ち上げ、GMOに売却した経歴のある方で、国内で自分のWEBビジネスを起ち上げた経験等もあるので、いろいろアドバイスをしてもらっています。
今回は日本語でインタビューをさせて頂いたが、Matthewさんは気さくに、そしてどんな質問にもわかりやすく、真摯に対応してくれ「コミュニケーション」というものをとても大切にしている方だと感じた。日米の言語だけではなく、考え方、心も併せ持つMatthewさんだからこそ、現在のGengoのサービス、成長が生まれたのであろう。そしてそれらを武器に今後は世界中で翻訳といえば”Gengo”という時代が来るのだろうと感じさせられた。
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