(株)子育て研究所の佐藤理香さんは、大手教育関係の会社で、結婚・出産後も仕事を続けていたが第2子出産後に、育児と遠方の両親の健康上の問題等が重なり退職を決意した。
仕事を離れ、他のママ達とブログやミーティングで交流していくうち、同じ悩みを持ち、困っているママ達がたくさんいることがわかった。そこで、地域コミュニティを利用することはできないかと、このサービスを考えた。
最初は自身の時間を利用して、近所の方に説明して歩いたが、突然の訪問にいぶかしがる方も少なくなかった。そこで、なにか信頼になるものを、と、東京都が主催するスタートアップイベントに応募し、受賞をきっかけに今年、法人化した。
「アフェクション」は、近所にいるおじさん・おばさんに「おけいこ」+「送迎・託児」をしてもらい、子育て世代を地域でサポートするサービスを提供している。近所のシニアや時間がある方にお迎えに行ってもらい、その後、ひらがな、数字、英語等、各自の得意分野のおけいこをしてもらったあと、保護者が帰ってくるまで預かってもらう、というシステムで、おけいこ分のみ有償ボランティアという設定なので、利用料金もとてもリーズナブル。
現在は、元教師等のスキルがある方々に先生になってもらい、都内数か所で実施しているが、現在は「先生」「生徒」ともに登録待ちの状況とのことで、今後徐々に増加していく予定だ。
また、予想外の効果もでている。先生と生徒、そしてその家族の信頼関係が構築され、学校に行きたくないと言っているこどもが「おばあちゃん先生」の所には行きたがったり、「先生」が家族として週末の発表会やイベント等に招待される等、ビジネスを超えた「つながり」が芽生えてきているという。
シニア層の活用、地域コミュニティの活性化、ママの負担の軽減、地域と一体になった子育てと、各々に利点があるこのサービスは、今後じわじわと、しかし確実に広がっていくだろう。
なお、現在「アフェクション」では、おけいこ教室の先生(もしくは同等のスキルのある方を募集している。
興味のある方は、以下の求人情報をご確認ください。