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健康的なライフスタイルをサポートするシリコンビーチのスタートアップ6選
健康的なライフスタイルをサポートするシリコンビーチのスタートアップ6選
- Written by Megumi Kitamoto -
ロサンゼルスには健康的なライフスタイルを送っている人たちがとても多く住んでいるため、健康に関連する会社も山ほどあります。そんな中、今回はロサンゼルスかつ世界の人々の健康的なライフスタイルをサポートしている会社を6社ご紹介します。
1、Dollar Shave Club
忙しくて美容用品を買うのを後回しにして、使おうと思った時になくなったということはありませんか?Dollar Shave Clubはそのような状況を解決するために、美容用品がなくなってお店に行って買いに行くのが面倒な人やいろいろなアイテムを試して適している商品を見つけたい人に向けのサービスを提供しています。
肌質や嗜好傾向などのアンケートを取ったあと、その人に適した毎日使う美容用品(カミソリ、シェービングクリーム、シャンプー)を毎月送っています。まず最初の月はトライアルで小さめなボトルを送り、翌月も同じ商品を継続したい人にはフルサイズの商品を郵送することで、ユーザーが気軽に試しやすいシステムになっています。商品の内容や郵送される日を変更することができるのも、ユーザーにとって使いやすいポイントです。
https://www.dollarshaveclub.com/
2、Thrive Market
Thrive Marketはオーガニックな食べ物をアメリカ全50州に郵送してくれるサービスです。アメリカにはオーガニックスーパーがありますが、その多くが都会に集中しているため、近くにオーガニックスーパーがない人も、このサービスによりオーガニック商品を手に入れやすくなりました。ビーガン、グルテンフリーなど食の好みを選択して買い物することができ、多くの商品から自分に適したものを見つけやすいのも魅力のひとつです。年会費は$60かかりますが、一般的なオーガニックスーパーより25-50%安く購入できるため、現在は40万人のメンバーが登録しています。
https://thrivemarket.com/landing/welcome2/
3、Victorious
「世界をもっと幸せで健康的に」がモットーのオンラインフィットネスクラブ。しかし、一般的なフィットネスクラブとは違い、パソコン、携帯電話、テレビからアクセスし自分のスケジュールに合わせて受講できるのが画期的です。LA在住のトップトレーナーのボクシング、ヨガなどのクラスを1ヶ月$7.99で受講し放題なので、コスパも抜群です。
https://www.victorious.com/ (日本からのアクセス不可)
4、Ritual
女性のためのビタミンサプリを製造販売をしているRitualは、”効率よく体を綺麗にする”画期的なプログラムを提供している、ロサンゼルスならではの企業です。創立のきっかけは女性社長が自身の妊娠した際に、市販の女性向けのビタミンサプリに何が入っているかわからず不安に思ったことから、自らビタミンサプリを作ると決意して製造を始めました。
ビタミンの原材料の産地や取り扱い業者を公表し、ユーザーが把握できるため、安心して利用できることができます。さらに、1ヶ月$30を支払うと改善プログラムに従い、例えば、髪・肌・爪、骨、血や内臓など毎月違う部位をターゲットにしたサプリが送られる。単にサプリを販売するだけではなく、本格的に体質改善できるのが画期的です。
https://ritual.com/
5、Headspace
創立者のAndy Puddicombe氏が大学を中退して僧侶になり、瞑想をより多くの人に知ってもらいたいと思ったのが会社の創立のきっかけでした。2010年にイベント会社として創立されたが、イベントで学んだことを持ち帰ってほしいということをきっかけにアプリ制作に転向しました。瞑想を手伝ってくれるアプリを提供していて、使用頻度によって無料と有料のプランが2つあります。現在は160万ダウンロードを突破している人気アプリになっています。
https://www.headspace.com/
6、 Mindsail
Mindsailは「Emotional well-beingを簡単に」をモットーに個人や企業向けにコーチングを提供している企業です。Well-beingというのは体と心の健康を示している言葉です。近年、社員が健康であれば仕事の効率が上がるという考えが増えているため、このような事業が人気になっています。
キャリアや恋愛などについてセラピストなどの専門家からコーチングを受けることができる他、Midsailは他の会社と連携して従業員のwell-beingを良くするためのサービスも提供しています。日本ではこのようなことをやっている事業はあまりないが、今後必要になってくるサービスでしょう。
http://www.themindsail.com
まとめ
健康を気にする顧客のニーズに合わせて様々な商品やサービスが開発されています。今後このようなサービスがどのように日本に導入されていくかとても興味深いです。
ソーシャルインパクトがあるシリコンビーチのスタートアップ5選
ソーシャルインパクトがあるシリコンビーチのスタートアップ5選
- Written by Megumi Kitamoto -
シリコンビーチでは「ソーシャルインパクト」を重視している企業が増えています。ソーシャルインパクトとは社会や環境の問題に取り組みながら事業を進めている会社のことです。
各社さまざまな取り組みで、社会的影響を与えています。。
今回はソーシャルインパクトを優先している、シリコンビーチの企業を5つ紹介します。
1、Pledgeling
Pledgelingは、他社が社会問題の解決に貢献するプラットホームを提供している企業です。企業がこのプラットホームを利用することで、セールスが11%増えると主張しています。PledgelingはTinderやLATimesなどの有名な企業からの寄付、または個人的な寄付をNPOなどの団体に寄付しています。これまでサメや虎を保護している団体や、木の植樹活動をしているNPOのために130万ドル以上集めています。
2、Inspire
個人宅やビジネスのために、なるべく省エネなエネルギープランを作成し、風力エネルギーをアクセスしやすくすることを目的とした企業です。風力エネルギーは、環境にやさしい反面、値段が高く供給が不安定というデメリットがあります。一般の人にも利用しやすいように、風力発電所と協力しながら普及に努めています。
公益事業会社が提供しているエネルギーを、Inspireが月額単位の均一料金で消費者に提供し、います。「エネルギー業界のネットフリックス」とも呼ばれている、ポテンシャル大の企業です。
3、Reformation
ファッション業界はゴミの排出量が多く、生産方法も環境への影響を懸念されるため、世界で3番目に環境に悪い業界と言われています。しかし、サステイナブルなアパレル会社のReformationはそれを覆そうとしています。販売している服には中古の生地や、環境に優しい糸を使用するなど、服作りをエコにする様々な取り組みをしています。
その他Reformationのホームページには、節水できる洗濯方法を掲載するなど、洋服のリサイクルプログラムを実施し、環境に配慮したサービスも提供しているのが特徴です。
4、Swell
Swellは「前進に投資する」がモットーの投資会社です。集めた資金は社会や環境をよくすることに貢献している企業や団体に投資しています。過去には再生可能エネルギー、ゼロ・ウェイスト、疾病の根絶などに取り組んでいる団体や会社と連携を組みました。
投資先を自ら選ぶことができ、専属ウェブサイトで資金がどのように使われているか確認することができます。自分の投資がどのように使われているのか知ることができ、自分のインパクトを確認できるのはモチベーションとなります。
5、Aspiration
金融業界は強欲というイメージがあるが、Aspirationは「地球を第一に考える金融」をモットーにした金融会社兼銀行です。銀行の利益に対し$1当たり10%(10セント)を団体に寄付していて、現在は小口融資を提供している団体と連携を組んでいます。
またこの銀行の預金者は、銀行が融資している団体の中から寄付する団体と金額を指定して寄付することができるので、銀行も預金者もお金を稼ぎながら誰かの役に立つことができる仕組みを構築しています。
シリコンビーチはIT企業やエンタメ業界に関する企業が多いですが、このようなソーシャルインパクトに関わる企業も盛んです。このような社会にインパクトを与える企業が、これからもますます増えることでしょう。
フリーランスで働けるシリコンビーチの会社5選
フリーランスで働けるシリコンビーチの会社5選
- Written by Megumi Kitamoto -
どこからでも仕事をできる「フリーランス」はアメリカ全国でも人気上昇中だ。この働き方は、特に若い世代やまだ退職したくない団塊世代に人気を博している。フリーランスはこの世代にとどまらず、アメリカのフリーランス組合が実施したアンケートによると、人口の36%が既にフリーランスで仕事していて、2020年には人口の50%になる見込みだそう。
フリーランスはどこからでも仕事ができるというメリットがあり、ロサンゼルス界隈にいればフリーランスの仕事が栄えているため、たくさんの仕事を試すことができる。シリコンビーチでフリーランスを取り入れている企業を5つご紹介します。
1、Tongal
サンタモニカを拠点にしている広告会社だが、正社員を多数雇わずネットワークで動いているのが特徴。制作の流れとしてはクライアントがTongalにコンテンツの依頼をする。その後、専属ウェブサイトに投稿してコミュニティがコンテンツを作成する。コミュニティの作品の中でどれが一番よかったか投票することができて、作品のプロセスに携わることがTongalの面白いところ。組織よりもコミュニティ重視という、人が繋がる文化の社風があるため、フリーランスしやすいところである。
2、ATTN
ATTNは主に、時事問題の解決策やニュースのコンテキストを説明するビデオを中心に作成している。“Entertainment that informs” 「情報提供するエンタテインメント」というキャッチコピーで運営しているロサンゼルス拠点のメディア会社で、主にFacebookとインスタグラムに投稿するショートビデオを作っている。フリーランスでコンテンツ作成する人を募集中。
3、Saucey
日本ではお酒のデリバリーは当たり前だが、アメリカでは便利かつ簡単にお酒をデリバリーするサービスがない。Sauceyはアプリ経由で簡単にお酒を自宅に届けてくれる画期的な企業だ。ニューヨークやロサンゼルスなどの大きな都市であれば、最短30分でアルコールをデリバリーしてくれる。現在Sauceyは、SNSのコミュニティを監視(Community Manager)や企画担当を探していて、パートかフルタイムでフリーランスの仕事ができる。
4、Laurel and Wolf
ウェスト・ハリウッドを拠点にしているLaurel and Wolf は、一流のインテリアデザイナーとリフォームやインテリアデザインを依頼したい人を繋げるのが目的の企業である。フリーランスのインテリアデザイナーを雇い、ウェブサイトを通してどのような人でも簡単にインテリアデザインに手を出せることがサービスの特徴。
シンプルかつ簡単にリフォームできる4STEPの過程になっており、メールまたは電話でのやり取りでも行うことができる。随時ポートフォリオを受け付けていてるので、デザイナー業の人にはぴったりな企業でしょう。
5、Acorns
近年のアメリカの若者はお金に苦しみがちで、貯金をするのも大変。そのような世代に人気なAcornsというアプリを配信している企業。苦労して貯金をしなくても済むシステムを提供し、特にお金に困っている若い世代に人気。クレジットカードと直結していて、たとえば360円の買い物をした場合、400円がカードに請求され360円が支払いに当てられる。そして残りの40円を貯金するシステムとなっている。このPayPalにも投資されたポテンシャル大の企業は、フリーランスでカスタマーサポートで働く人を募集している。
シリコンビーチでのフリーランスの仕事は豊富にあり、自分のニーズに合わせた仕事を見つけることができる。Indeed,LinkedIn,WeareLATechなどのリクルーティングサイトで様々なジャンルの仕事を見つけることができる。自分のペースで仕事をしてみたい方はフリーランスの仕事に挑戦してみてはいかがですか?
コーディングをニーズに合わせるスクールの創立者ーJames DeCicco氏
コーディングをニーズに合わせるスクールの創立者
ーJames DeCicco氏ー
近年コーディングの需要が増えていますが、シリコンビーチに拠点を置いているコーディングスクールのBeach Coders Academyは、一人一人のニーズに合わせて授業を行っています。創立者のJames DeCicco氏に話を伺いました。
自己紹介と会社の事業内容を教えてください。
ー僕はBeach Coder's Academyの創立者で取締役のJames DeCiccoです。我々はロサンジェルスのシリコンビーチに拠点を置いている、フロント・エンド・ウェブ開発を専門とするブートキャンプです。フロント・エンド・ウェブ開発とコーディングでは、トップのブートキャンプの一つであると思います。私たちのクラスは4週間のプログラムなので、他のプログラムよりは気軽に始めることができ、講師もパートタイムで採用しているので、働く側の時間拘束も少ないです。
私たちのプログラムの一番の特徴は教育方法です。僕はITとコーディングと心理学を元にした、セールスの経験もあります。このような経験をして来たからこそ、生徒一人一人のニーズに合わせることができ、私たちと学ぶことによって生徒が目標に近づけるようにしています。
あなたのコースは他と違うとおっしゃっていますが、一般的なコースとの違いを教えてください。
ー他の学校との一番の違いは入試方法です。一般的には学校に入るためにコーディングのテストというのがありますが、私たちはこれは威圧的だと思っています。もし語学学校に行きたい場合、入試方法がいきなり翻訳だったら、知識がそれほどないのできませんよね。私たちと学びたい人はパッションと知識があり、さらにそれを上昇させたいという人が多いので、そのような入試方法を設定していません。
どのような生徒が来ることが多いですか?
ーざっくりいうと3つのタイプの生徒がいます。一つ目は自己啓発のためで、もっと知識が欲しい人です。2つ目は労働市場に入りたい人です。もうすでに職を持っているが、少し路線を変えたい方が多いです。3つ目は、このコースを使って現職での役割を広げたいという人です。
Beach Coders Academyを卒業した人はどのような進路に進んでいますか?
ーフリーランスでウェブデベロッパーとして働いている人が数人います。他にはスタートアップで働く人もいます。例えば卒業生の1人は、ドローン会社で会社のフロントエンドとEコマースの全てを担当しています。彼が私たちの卒業生であることは大変光栄です。
創立のきっかけや現在のチーム構成を教えてください。
ー僕が唯一の創立者です。僕自身も前の会社から抜け出したかったので、資金を集めなければなりませんでした。そのため家をAirbnbに貸し出して、友達のソファで寝ました。それほどお金は必要ではありませんでしたが、余剰金程度は必要でした。
現在のチームですが、中心メンバーが何人かいます。弊社のチームの特徴は、専門家の方が、副業として手伝える程度でチームに貢献してくれていることです。チームの契約書では、他の会社と仕事をすることを禁止していません。唯一お願いしているのは、クラスの講演者になるならそのクラスを最後まで教えるということです。この方法は成功しています。アルバイトで働いてくれている人は、この仕事が終わったら大手企業で仕事を見つけることも多いです。チーム全員で約20名いますが、人が入ったり出たりしています。
DeCiccoさんのバックグラウンドについて教えてください。
ー僕がボストンで働いている時に大学時代の友達がロスに住んでいて、遊びに来てと誘われました。その時にベニスに来たのですが、とてもいいところだと感じました。アメリカの他の地域では保守的な考えの人が多く、仕事と家族の両方がなければいけないという考えがあります。しかしロサンゼルスの一番の特徴は、違うライフスタイルを生きている人が多いことです。可能性を感じる場所だったのですぐ虜になりました。
1992年にロサンゼルスに引っ越した時には、音楽業界で働いていました。修理、レコーディング、プロダクションなどをやっていて、一時期はレコード会社も持っていました。ITは常に最先端を走っているため、優先して行っていました。そして、1995年にMicrosoftとのコラボレーションで、コンピューターとオーディオを繋げる新しいインターフェースを開発しました。そのため僕は、ロサンゼルス中のレコーディングシステムをパソコンに繋げることができました。
プロデューサーとしてはハリウッドでイベントを開催していましたが、その時もITを駆使していました。アーティストを紹介するウェブサイトや、大手音楽会社がまだ郵便でサインアップをしていた時代に、オンラインでサインアップできるウェブサイトを作っていました。
MP3が開発されてから音楽業界は大変になったので、セールスなどの経験を利用して金融業界に転身しました。特に2008年の不景気のあとは、銀行を経由せずにお金をやりとりする方法を確立することが、非常に大事になりました。
未公開株式や私募や株の適法性についての情報を入手することはスタートアップ業界にとっては非常に大事です。スタートアップではお金が一番大事だと思われていますが、違法性がないことも大事です。そのため2014年に再びITに転身した時には、金融やITの方向性について知っていたので、知識を求めている起業家や他の人を助けたいと思い、Beach Coders Academyを設立しました。
メンターや相談者という役割をやることはありますか?
僕は入試を担当しているので、そのような役割になることが多いです。クラスのサイズは10人と非常に小さいので、下の名前とバックグラウンドまで知ることができます。個人の経験を知っているからこそ、一人一人に合わせたカリキュラムを見つけることができるのだと思います。
クラスではある意味冒険をします。学んだり、成長したり、人と出会ったり、一人一人何かしらの経験をしているので、それが非常に大切です。他の学校ではこのようなことは考えもしません。テストを行い、合格するか落ちるかの2択です。個人レベルで接しませんが、弊社はなるべく個人レベルで接するようにしています。
困難はありましたか?また、どのようにその困難を乗り越えたか教えてください。
ー若い時に感じた一番の困難は、自分の役割についての悩みでした。初めての名刺を作った時のことは明確に覚えています。名刺を担当してくれた人に「レコードを作りたい」と言ったら「プロデューサーですよね?」と返されたが、それがプロデューサーなのかわかりませんでした。結局プロデューサーと書かれた名刺をもらいましたが、自分のことだと思えず偽装者だと思ってしまいました。
例えば、物を直したらIT関係の人だと思われますが、そうではありません。いろんなレッテルを貼られますが、最近はそれをプラスだと思えるようになってきました。始める時は様々なことをやっていて大変ですが、そのうちに1つのことが成功するはずです。
シリコンビーチではイベントやミートアップに行きますか?
ーもちろんです。シリコンビーチのコミュニティは活き活きとしています。イベントを通して人と繋がることができるので素晴らしいと思います。他の業界だとネットワーキングや業界のイベントは閉鎖的ですが、シリコンビーチのIT業界のイベントはそうではありません。何も隠そうとしない、数少ない業界だと思います。他の業界だと誰かの連絡先を知っていても、誰にも教えないが、シリコンビーチでは情報を共有することやコラボレーションが積極的に行われている業界です。知識や情報は共有しないと価値がないと思います。
会社の将来の目標はありますか?
ー大きな学校になりたいとは思っていません。弊社の目標はフロント・エンド・ウェブ開発を専門にしたコラボレーションができる、コーワーキングの環境になることです。社内で新しい知的財産を生み出したり、新しい商品を作れる環境にしたいです。そうすれば、生徒や講師やコーダーなどの素晴らしいエコシステムを作ることができると思います。多種多様な分野の人が常に集まっていることは面白いことだと思います。クリエイティブで能力のある人を集め、他のロケーションにも展開することによって、より多くの人がコラボレーションできるようにしたいです。
James DeCicco氏は様々な業界での経験を生かしてBeach Coders Academyを運営しています。その経験を生かして将来を見据えることができ、生徒のニーズに合わせた学校を作ることができたのがわかります。今後の活躍に期待したいです。
ビジネスに人間性を取り入れる ーCOACCEL The Human Acceleratorー
ビジネスに人間性を取り入れる
ーCOACCEL The Human Acceleratorー
近年女性の起業家が増えている中、女性の活躍をサポートする会社の需要が高まっています。ビジネスが成功するためには、コーチも大切な存在です。
今回はコーチングを通して女性の起業家をサポートしている、COACCEL The Human AcceleratorのCam Kashani氏に話をお伺いしました。
まずは自己紹介と会社の紹介をお願いします。
ーCOACCEL The Human Acceleratorの創立者のCam Kashaniです。私たちは主に女性の創立者に1対1でコーチングをしています。主な内容はコネの作り方とビジネスとマーケティングの戦略について指導をしており、事業開始から1年ほど経ちました。素晴らしいことをやっている人がたくさんいるので、とてもやりがいがある楽しい仕事です。
私の他にビジネスパートナーのジャズミンが、一緒に運営してくれています。彼女は世界的に認められているコーチで、億万長者や議員、そして世界的にも有名なブランドとも仕事しています。一緒に仕事する前、彼女は3年間私のコーチでした。彼女とは2013年ごろに共通の知人を通して出会いました。当時私は離婚前だったので、かなり重要な時期にいました。彼女は私にとってとても大切な存在で、彼女の励ましのおかげで早く立ち直ることができました。その時に縁の強さを感じて、私たちは一緒に仕事することを決めました。
今までに3回起業していますが、他にどのような会社を起業したか教えてください。
ー最初の会社はMedMinisterという医療技術のスタートアップでしたが、それは大失敗しました。しかし、MedMinisterの失敗が、次の会社の創立につながりました。
2つ目の会社はCoLoftという、ロサンゼルスで初めてのコワーキングスペース(co-working space)でした。Uber,InstaCart,Zip Recruiter,FullScreen、Tinderなど1800社以上がそこから巣立ちました。現在のシリコンビーチのIT業界を生み出したと言っても過言ではないです。私たちが始めた頃は、シリコンビーチが”スタートアップの聖地”という概念がまだなく、IT業界も進出していませんでした。そのため、私はシリコンビーチの母と呼ばれています。
COACCEL以外に何やっているか教えてください。
ーテロを防止するために中東での企業を推進するアメリカの国務省が実践しているプログラムと関わっています。そのプログラムの関係でクウェートとバーレーンに行き、2回とも成功しました。とてもやりがいのある仕事です。海外の大使館に呼ばれた時に、スケジュールに空きがあれば行きます。
そのほかに、Bixel Exchangeでアドバイザーもやっています。カリフォルニア州が資金を提供しているプログラムで、ロサンゼルスの起業家にアドバイスをしているプログラムです。
どのような困難がありましたか?また、その解決方法を教えてください。
ー最初の会社MedMinisterが失敗したのは、大変な出来事でした。2年間もの時間と自分の資金20万ドルを使ったにも関わらず、お客さんは3人しかいませんでした。その後、精神的に参ってしまい、しばらく途方に暮れた覚えがあります。当時は2008年のグレート・リセッションで景気が非常に悪くて、起業する以外に選択肢はありませんでした。CoLoftを起業することができたので、景気が悪かったのはありがたいことだったかもしれません。
その後CoLoftで4年間勤めましたが、ビジネスパートナーが元旦那だったので離婚届を提出したら解雇されました。
一晩でシングルマザーになり、収入もアイデンティティーもなくなりました。そのときは、精根尽き果てた状態でしたが、ありがたいことに現在のビジネスパートナーのジャズミンと出会いました。彼女は本当に助けてくれました。それでも元に戻るまでには時間がかかりましたが、この大変な時期があったからこそ、現在の会社のコンセプトを発案することができました。
なぜなら、他の会社は人ではなく商品に興味を置いていることに気づいたからです。そのため起業家は、商品に愛着が湧いてしまうので商品が失敗だと見なされたら、起業家自身も失敗だと見なされます。でも、それは事実ではありません。私の辛い時期はこのことを教えてくれました。今の会社を通して、起業家が素晴らしい存在ということを伝えることができ、嬉しく思います。
Kashaniさんにはメンターがいますか?
ーはい、2年間ほど一緒に仕事しているビジネスコーチがいます。私自身もコーチですが、コーチを雇うことを勧めます。新しい視線から物を見ることができて、自分のポテンシャルを信じてくれるのでコーチはいいと思います。そして、私のビジネスパートナーのジャズミンも私にとっては大切なメンターです。
シリコンビーチのどのようなところにポテンシャルを感じましたか?
ーロサンゼルスにはカリフォルニア州立理工大学ポモナ校というたくさんの素晴らしいエンジニアを輩出する学校があるのに、卒業生はほとんどサンフランシスコに引っ越してしまいます。成功するための要素があるにも関わらず、誰も行動を起こしていませんでした。
前の会社が倒産した時に、他の起業家たちの近くにいたいと言う気持ちがありました。起業家は違う考えを持っていて、一緒にいるときのエネルギーは素晴らしいです。会社のアイデアはそこから生まれました。
それを始めたら、シリコンビーチのハブになりましたが、ロサンゼルスの企業は2014年まで投資してもらえませんでした。それまではサンフランシスコやシリコンバレーの企業には投資されていましたが、ようやく2014年頃にはロスでも面白いことをやっていると認めてもらい始めて、それから投資してもらえるようになりました。そのおかげでシリコンビーチの面白いニッチが確立されました。メデイア、エンタメ、医療ITなど、ここにはたくさんの面白い会社があります。
もし日本人の起業家や創立者がシリコンビーチで起業したいなら何をしたらいいですか?
すぐ人と話ししたいならコワーキングスペース(co-working space) に行くことをすすめます。それ以外には、wearelatech.comといういいWebサイトがあります。イベントのカレンダーもあるのでそれを見ると役に立つと思います。IT系やプログラミングのミートアップもたくさんあります。
将来のビジネス計画を教えてください。
ー私はビジネスに人間性を加えたいです。最近ビジネスに関わっている人はロボットのようになっていると思います。私が政府と会社で働いた経験上、ビジネスに人間性を加えると人もハッピーですし、お金も増えて、世界もよくなります。そのため、私はビジネスに人間性を加えることを目標にしています。今COACCELがやっている仕事はリーダーと一緒に仕事しています。様々な段階にいるスタートアップの創立者の女性はたくさんの人を指導していて、人間性を加えているので素晴らしいです。そして、これをさらに大きなスケールでどのように実現するかまだわかりませんが、今のところは1日ずつやっていっています。
倒産や失敗はネガティブに考えることが多いかもしれません。しかし、Cam Kashani氏は失敗を活かして成功している方です。彼女が女性を勇気付ける存在になっていることには間違いありません。失敗を恐れずに、自分の信じていることに挑戦する大切さを教えてくれるCOACCEL The Human Acceleratorの今後の活躍に期待したいです。
ローカルマーケットにマッチした翻訳で成長を続ける ―Supertext―
ローカルマーケットにマッチした翻訳で成長を続ける
―Supertext―
近年、企業の海外進出は当然のごとく行われるようになっています。そこで必要になってくるのが、現地の言語への翻訳です。しかしビジネスを成功させるためには、ただ言語を翻訳するだけでなく、ローカルのマーケットに合わせた翻訳が不可欠です。
今回は、海外進出を目指す企業を翻訳でサポートし、自身もアメリカ進出のためにシリコンビーチにやってきたSuperText USAのCEOクリスティー・サカイ氏に話をお伺いしました。
まず、サカイさんはどのようなバックグラウンドをお持ちですか?
ー私は日本で生まれて、2歳の時にアメリカに引っ越して来ました。その後、7年経ってから日本に3年間戻り家族とイギリスに引っ越しました。学生生活はだいたいイギリスで過ごしました。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス卒業後は、様々な理由がありベルリンに引っ越しました。一つ目の理由は、当時ベルリンに住んでいたドイツ人と出会ったことです。彼は現在の旦那です。2つ目の理由は、ロンドンで働きたくなかったことです。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでは、卒業後に金融かコンサルティングか政治に進むのですが、それがイヤででベルリンに引っ越しました。
この業界に入ったきっかけは、音楽会社の翻訳をしていて、ベルリンでフリーランスを続けていた後に、翻訳とグラフィックス会社のAdaptに入社しました。Adaptは国際的なキャンペーンをやるので、マーケティングやクリエイティブな会社と一緒に仕事をしています。そこでコピーライティングと翻訳、そして業界について学びました。
5年間Adaptにいたあと、チューリッヒに引っ越し、そこでAdaptと似ている役割を担うSupertextで仕事をはじめました。その時点ではSupertextは始まったばかりだったので、従業員は7人ほどでした。私は英語部門担当でしたが、英語部門がまだなかったため、新しく創設されました。色々と変化し大きくなって成長していくことが楽しかったです。
サービスの内容について色々教えていただけますか?
−Supertextはコピーライティングと翻訳の会社です。2005年にコピーライティング会社として始まりました。自社webサイトに文書をアップして依頼し、webサイトから完成した文書が届く。その技術は結構簡単だったんです。その後様々な理由からサービスが翻訳にも拡大しました。
中でも一番大きな理由は、スイスには公用語が4つあることです。ドイツ語のテキストが、フランス語とイタリア語と英語でも必要なのは明らかでした。そこから翻訳のビジネスが拡大し、今はビジネスの6、7割を占めていて、残りの3割はコピーコピーライティングと添削です。
私たちの翻訳サービスは、クリエイティブな翻訳が多いのでユニークだと思います。添削またはコピーライティングの経験がある、厳選されたクリエイティブなライターが多いのが特徴です。そのため、ローカルのマーケットに向けた翻訳ができるんだと思います。Supertextが言語の業界で特別な理由は、これだと思います。
会社全体は何名いらっしゃいますか?
-全体はチューリッヒとベルリンを加えると50何人です。でそれぞれの支社に5人ずつですね。
シリコンビーチ支社での役割分担はどんな感じなんですか?
-私がCEOで基本的にオペレーションを担当しています。レナルドは事業発展の担当をしていて、今はSupertextという会社の名前を広めるためにブランディングやマーケティングを主に行っています。キーナンは営業部長です。彼は言語サービス業界で営業部長として5年ぐらい経験があったので、彼のポジションを最初に決めました。ジューリアは、プロジェクトマネージャーです。彼女は私たちに依頼されているプロジェクトを担当しています。そしてニカはマーケティングとセールスのアシスタントです。サイロは経歴を積むために来て手伝ってくれています。
ビジネスを拡大させるためにサンタモニカにきて、どのような苦労がありましたか?
-言語の業界は非常に大きく、とてもタフな業界なので覚悟して来ました。目には見えないが非常に大きなマーケットを、数人が支配している業界です。さらに、技術が発展し機械の翻訳もたくさんあることも、チャレンジのひとつです。
すごくタフだと分かっていたので、今の所はいい感じだと思います。ミーティングを設定し、色々な人と話すのが難しいのですが、今のところは名前を広めるためにマーケティングをしています。ヨーロッパ、特にスイスでマーケティングをやっている方の間では、Supertextが認知されているので、アメリカでもそのような感じになりたいです。
また時期や販売サイクルを予想するのが難しく、思っていたよりは時間はかかりましたが、たくさんレスポンスをいただいていて勢い付いていると思います。アメリカ進出してから6ヶ月くらい経てば、どのようなチャレンジがあったか判断できますが、私たちは難しいと覚悟していたのでチャレンジは想定内のものでした。
シリコンビーチでは結構ビジネスディベロプメントも含めたネットワーキングははどのような感じですか?
-私たちはスタートアップで職業柄テクノロジーが必要なので、スタートアップの中心にいたかったのです。ネットワーキングの面では、毎日どこかしらでイベントが行われ、だいたいは若い人がネットワーキングをして次の職を探しています。指導者になったりビジネスのアイデアをシェアしたい人がたくさんいるので、人脈形成とシステムを知るために最初はこのようなイベントにたくさん行きました
ミキサーというバーで話すイベントもたくさんありますが、教育的なネットワーキングイベントもたくさんあります。ここではGeneral Assemblyというところが、大きな会社の偉い方に質問できるイベントを開催しているので面白いです。女性とIT業界のイベントに何個か出席しています。IT業界に入ろうとしている女性や、もうすでにIT業界にいて次の時代の女性を助けたい女性の方もいらっしゃいます。トークやワークショップやネットワーキングイベントをたくさん開催しています。
なぜシリコンビーチなのですか?
-ヨーロッパからアメリカに進出する場合、ニューヨークかサンフランシスコが最初に頭に浮かぶと思いますが、ニューヨークはヨーロッパに似ていると思いました。そして、私たちのビジネスはオンラインなので、西海岸にいると24時間の時差を駆使できると思いました。なので、ほぼ24時間営業を提供できたことがひとつの理由でした。そして、サンフランシスコはもうすでにいろんな会社がいます。なので、シリコンビーチは直感でしっくりきました。
グローバル化や技術が進んでいく中、世界中の翻訳やコピーライティングの業界の雰囲気がだいぶ変わってきています。クリスティー・サカイ氏を筆頭にSupertextもアメリカの翻訳とコピーライティング業界に踏み入れようとしている姿がわかります。Supertextがシリコンビーチにどうやって馴染んでいくのかも注目するべきポイントです。
※この記事は昨年6月にインタビューをさせていただいた内容をもとに作成されています。
ロサンゼルスのスタートアップ起業家はここで全てを学ぶ
シリコンビーチ(ロサンゼルス)のスタートアップコミュニティーでは、皆で助け合い、お互いシリコンビーチから世界で活躍できる企業を作り上げよう!という助け合い精神を持つ人が多くいる。
私がインタビューするシリコンビーチ起業家達は必ずと言って良いほど、知り合いの起業家や投資家を紹介してくれる。
その中でも本日ご紹介するExpert Dojo(エキスパート道場)の創立者であるBrian Mac Mahon(ブライアン・マック・マホン)氏とDustin Dye(ダスティン・ダイ)氏の名前はこのコミュニティーにいる人達から何度も名前が出てくるほどシリコンビーチスタートアップが成功するにあたり鍵となる人物である。
彼らが作り上げたエキスパート道場の存在を知らない、又は行った事がないというシリコンビーチ起業家や投資家はいないのではないだろうか。
起業家達がエキスパート道場へ通う理由
エキスパート道場では、スタートアップ企業の起業家へ対し、会員制アクセラレータープログラムを提供する。これをアカデミーと呼び、どのステージにいる起業家でも応募する事が出来る。
多くのアクセラレーターがスタートアップへ投資しエグジットとなった際の利益を重視する中、エキスパート道場ではスタートアップから会員費は取るものの、その他スタートアップがエグジットとなった際のエクイティーなど一切要求しない。
いくつかの会員制度があり、10週間のアクセラレーションプログラム、ファウンダーズサークルと呼ばれる7人グループ(起業家やメンター)に入りビジネスアクセラレーションを行う、そして1対1でコーチングしてもらえるという3つのメンバーシップが用意されている。
ブライアンとダスティンが重視しているのは、ロサンゼルススタートアップの起業成功率を上げる事。現在アメリカのスタートアップコミュニティーでは、約97%のスタートアップが失敗しているという中、Expert Dojoではハンズオンで起業家達にアドバイスし、会員のみが参加できる勉強会やセミナーを多く開催している。そうする事により起業家達はアイデアから起業、そして資金調達、エグジットまで起業するにあたり知っておきたい事を全てこのエキスパート道場で専門家達から学ぶ事ができるのだ。またここには多くの投資家やアクセラレーター、そして既にエグジットを経験している投資家もメンターとして集まっている事からネットワーキングをするにも最高の場所なのである。
ロケーションは起業家育成に影響あり
ロサンゼルスへ訪れた事がある方はご存知かと思うが、サンタモニカというと南カリフォルニアの代表的な街だ。映画に出てくるカリフォルニアビーチ映像というと、サンタモニカで撮影されたものが多く、サンタモニカ・ピアと呼ばれる橋はとても有名だ。ビーチだけでなく、レストランやショッピングも充実している為、国内だけでなく海外からも多くの観光客が年中訪れる。
また、南カリフォルニアというと国内に住んでいる人も「住んでみたい!」という憧れの街であり、エンジニアを始め優秀な人材が南カリフォルニアの生活を好みシリコンバレーやニューヨークなどのスタートアップ集結地から引っ越してくるケースも多い。
「シリコンビーチ」とは、スタートアップ企業が集まるロサンゼルスの海側の街を呼び、サンタモニカはその中の中心街である。
サンタモニカビーチから歩いて数分の場所にある、Santa Monica Place(サンタモニカ・プレイス)というショッピングセンターの最上階にエキスパート道場がある。
サンタモニカ・プレイスというと、Louis Vuitton(ルイ・ビトン)やTiffany(ティファニー)といった、ラグジュアリーブランド、そしてBloomingdale’s (ブルーミングデールズ)という高級デパートも入り平日でもとても賑あう場所だ。人気のCheesecake Factory(チーズケーキ・ファクトリー)レストラン前に位置し、サード・ストリートプロムナードというショッピング街をバルコニーから見下ろせる最高の立地である。
約744平米あるコーワーキングスペース、そして約279平米のパティオでは毎週多くのイベントが開催され、ここで働く起業家達は自分のビジネスが成功したらこういう所にオフィスを持ちたいと願い日々頑張っている人達も多い。ロサンゼルス国際空港へも渋滞が無ければ車で約15分という距離のため、海外出張が多い起業家達にも有難いロケーションだ。
数百名を超える投資家が集まる、インベスター・フェスティバル
アクセラレーションプログラムに参加している起業家達は、エキスパート道場での大イベントの一つである「インベスター・フェスティバル」と呼ばれる投資イベントで、数百名を超える投資家やアクセラレーターの前でピッチをする機会が与えられる。ピッチ本番前にはもちろんブライアン氏とダスティ氏ンからアドバイスがあり、皆が準備万端の状態で投資家達を前にピッチを行うことが出来る。3日間行われるこのイベントでは、多くの投資家が次のディスラプターを探し国内だけでなく海外からもやってくるのだ。アメリカで一番大きな投資家イベントでは無いだろうかとブライアン氏は語る。
去年行われたインベスター・フェスティバルの模様をビデオでご紹介したい。
https://youtu.be/zJ95npsU7K0
スタートアップイベントだけでなく、その他スペシャルオリンピックなどロサンゼルスを代表するイベント開催時はエキスパート道場でプレ・パーティーが開催されている。
海外からも多くの起業家や投資家が集まるエキスパート道場。アメリがで注目されているシリコンビーチではあるが、まだ日本でシリコンビーチがあまり知られていない為か日本人起業家の参加応募は今までのところ残念ながら無いそう。
アイデアはあるが起業するには何をすれば良いか分からない、自信がない、チームメンバーやコーファウンダーを探したい、起業家の集まる場所で良い影響を受けながら仕事をしてみたい、アメリカで成功しグローバルに活躍したい、多くの投資家やアクセラレーターに出会いたいという人には最適の場所である。
今後もエキスパート道場のプログラム、そしてここに集まるスタートアップには目を離せない。
Expert Dojo
HIPSTARTERSではシリコンビーチのアクセラレーションプログラムへのご紹介、シリコンビーチ視察ツアーを開催中です。
視察ツアーでは、シリコンバレーに続きアメリカで最も注目されているスタートアップ企業が集まるシリコンビーチ(ロサンゼルス)の鍵となるコーワーキングスペース、企業、イベントなどへお連れ致します。
詳細をご希望の方は、HIPSTARTERS@Talisman-Corporation.comまでご連絡下さいませ。
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シリコンビーチスタートアップ
シリコンビーチとは?アメリカや海外の投資家も注目するスタートアップ企業メッカ
シリコンビーチとは!?
これまでIT企業を立ち上げるなら、目指すはカリフォルニア北部のシリコンバレーだった。ところが近年、それが少し変わりつつある。カリフォルニア南部の海沿いにあるロサンゼルス、サンタモニカ・ベニスビーチを中心としたエリアにGoogle、Facebook、YouTubeといた大手企業、さらには急成長中のHulu(動画配信サービス)やSnapchat(写真共有・チャットアプリ)などが続々とオフィスを構え、ITを含む様々な業種のスタートアップを立ち上げる人が増えているのだ。スタートアップを支援するインキュベーターやアクセラレーターも集まり、投資家やベンチャーキャピタルからの投資額も急増しているこのエリアは、シリコンバレーにちなんで今やシリコンビーチとまで呼ばれるようになった。
Represent LAというサイトの地図をご覧いただくと、シリコンビーチにいかに多くのスタートアップが集中しているかがわかる。
シリコンビーチでは毎日多くのスタートアップが生れるが、その中から成功するケースも出てきている。シリコンビーチの名前が世の中に知られた一つに挙げられるのがSnap Inc.の上場では無いだろうか。Snap Inc.というと今世界中の若者が利用する「消える写真シェアアプリ」である。2013年のFacebookの30億ドルを上回り34億ドルの調達額で先日3月2日に上場した。Dollar Shave Clubは会員に定期的に新しい剃刀の刃を郵送するサービスを始めて急成長、2016年にユニリーバ社に10億ドル(約1,000億円) で買収された。女優のジェシカ・アルバも成功した一人。赤ちゃんが安心して使える製品が欲しいという思いから、2011年Honest Co.を立ち上げていらい多くの人達に愛用されている。
シリコンビーチで起業した人に、なぜこのエリアを選んだのか実際に聞いてみると、様々なメリットが見えてくる。
・物価が高騰したシリコンバレーに比べ、生活しやすい。
・何といっても気候がいい。一年を通じてTシャツ・短パンで過ごせるほどの穏やかな気候、太陽が眩しい真っ青な空、風にそよぐヤシの木、サーフィンのできるビーチが多くそして近い、働く環境としては最高。
・ロサンゼルス空港から近い。渋滞がなければロサンゼルス空港からサンタモニカまでは車で15分ほど。出張が多い人にとっては非常に便利。
・ハリウッドには作曲家、映像クリエイター、ライターなどのアーティストやデザイナーが多く集まっているため、コンテンツ作成の人材探しには事欠かない。
・もともと映画・音楽・テレビなどのエンターテイメントやファッションの産業が盛んであるため、そういった分野のスタートアップを立ち上げやすい。
・様々な人種が集まっているので、マーケティングする際に異なるターゲット層を探しやすい。
長年シリコンバレーを拠点にしてきた起業家の中には、シリコンビーチはまだ成熟していないといった意見や、ハイレベルな創作意欲を刺激されるのはやっぱりシリコンバレーだ、といった意見も聞かれるがアメリカだけでなく海外からも多くの投資家がシリコンビーチに目を向けているのは確かだ。
今後シリコンビーチがどのように発展していくのか、大いに注目していただきたい。
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